TOWADAISHI 十和田石
秋田県大館市比内町のみにて産出する緑がかった希少鉱石。
正式名称は「緑色凝灰岩」。
※最新の在庫については製造元にご相談ください。
十和田石について
秋田県大館市比内町にある薬師森(山)でのみ埋蔵が確認されている希少な鉱石。
一千万年前、海底でおきた噴火による火山灰が凝固してできたものといわれる。
特徴である淡いブルーグリーンの色は、石に含まれる鉄やその他の金属が完全に酸化されず(※)に火山灰に閉じ込められたため。
石の中では柔らかくて肌なじみがよく水に濡れても滑りにくいこと、そして水の中で青緑色が特に美しく見えることから、古くから温泉場・浴場で活用されてきました。
近年の研究から、数々の優れた機能が発見されており、建築石材にとどまらず、土壌改良資材・環境石材としても活用の場が増えておりその機能性が見直されてきています。
※ 鉄は複数の酸化状態を持ちます。酸化前の金属Feが、まずFe2+(二価鉄)になり、そして酸化しきるとFe3+(三価鉄)になります。
例えば赤さびやベンガラは三価鉄のFe2O3。
鉄フライパン等を高温で空焚きして表面保護につける黒さびは、二価鉄と三価鉄の混合状態であるFe3O4です。
十和田石に含まれる鉄分は、二価のFe2+の状態。本来不安定なこの二価鉄が、水をきれいにする、生命活動を活性化するなどの機能と、美しい青緑色のもとになっています。
十和田石の特徴
多孔質=小さな穴が沢山あり、色々なモノを吸着する働きがあることが認められています。
十和田石の中にある穴(空間)の面積は、1グラムあたり4平方メートルもの空間があるのです。
- 保湿・保温効果:防カビ・シックハウス対策
- 遠赤外線・マイナスイオン放出機能
- 脱臭効果
- 水質改善
- 水分や空気の吸収(悪臭なども吸着)
- 防音・反響防止機能
- 有用微生物の活性による作物の生育促進、病害耐性サポート、土壌還元効果の助長など
用途
機能性から、様々な用途にもちいられている十和田石。
例えば、十和田石が二価鉄を多く含む事により、土壌に混ぜ込めば植物の育成に効果がある(※)こともわかってきました。
板材にして建材として使うほか、切断後の端材を細かく砕いたものや、石を削る際に出る粒、研磨時の泥を集めて乾燥させた粉末まで、さまざまな場所で環境石材として活用されています。
- 園芸用資材
- 農業用資材
- 庭や畑の敷石・塗り壁・化粧品・消臭剤
- 水質の浄化
※ 土壌中に多くある溶けた鉄は「三価鉄」で、植物は三価鉄をそのまま吸収することはできません(イネ科以外)。植物は自らのエネルギーを使って、その「三価鉄」を「二価鉄」に還元してから根に取り込んでいます。ところが、植物の力が弱っている際はそうした動きも弱く、鉄の吸収が困難になります。そこで大切なのは、植物が吸収しやすい「二価鉄」を与えること。
不良土壌や悪天候など、植物の力が弱っている時でも鉄分を吸収しやすくなり、光合成の促進や根の張りの強化、花芽の充実などが期待できるようになります。
ことに天候が不安定になりがちな季節には、「二価鉄の補給」を行うことは植物の生育に有効に作用します。