- Column
新オープンしたMTRL Hong Kongに行ってきました!!
こんにちは、MTRL KYOTOの寺井です。
2017年12月にオープンしたMTRL Hong Kongへ3泊4日で行ってきました。
今回は現地の様子を写真とともにレポートしたいと思います。
(※そもそもなんで香港に?という方はこちらのブログをご覧ください)
MTRL Hong Kongがあるのは香港島のションワン(中:上環 英:Sheung Wan)というエリア。Airport Express Line 香港駅からタクシーで15分ほどの場所にあります。(▶︎Google マップ)
ションワンは香港のビジネス街のひとつで、多くの企業がオフィスを構えている一方で漢方薬や乾物を販売する商店が密集するエリアでもあります。
旧正月が目前のシーズンのため、縁起物屋の店頭がすごいことになってます。
周辺は骨董品店が多いことでも知られるエリア。そのため小規模なギャラリーやカフェが多く出店されており、慌ただしい香港島の街中にありつつも他とは違う穏やかな空気が流れています。
それにしても香港は坂道が多くて歩くのが大変です。平均寿命世界一なのは毎日坂道で足腰を鍛えているおかげでしょうか?
MTRL Hong Kongはこんなところ
今回の目的地、MTRL Hong Kongに到着!
スペースは奥に向かって細長い長屋づくりの2階建て。空間設計はFabCafe Tokyoのファサード設計やloftwork TOKYOの3階にオープンした新しい働き方を実験するための場「loftwork COOOP3」の設計、そして世界中で大人気の「360°BOOK」を手がけた建築家 Domino Architectsの大野友資さん が担当してくれました。
香港で昔から使われてきた人造研ぎ出し石や、飛騨の広葉樹などユニークな素材が散りばめられたユニークな空間になっています。
カフェカウンターも併設、彼の入れてくれたコーヒーすごく美味しかったな。
店の裏手には、なんとむき出しの断崖絶壁が!
不思議な光景ですが、岸壁を使った展示会や演奏会ができたら面白いだろうなー!
MTRL KYOTOから送られた素材たちは店先の一番目立つエリアで展示され、道ゆく人々の注目を集めていました。
今回の旅の目的は、香港と渋谷、そして京都の各拠点のコラボレーションについての話し合い。
各拠点のメンバー10名が一堂に集まり、素材の魅力とテクノロジー、そしてクリエイティブを掛け合わせた世界規模のプロジェクトを生み出していくための濃厚な話し合いが行われました。
裸心社への潜入!
MTRL Hong Kongの近くにはnaked HUB(裸心社)が運営する巨大なコワーキングスペースもあります。naked HUBはアジア各国へ急速に展開しているコワーキングスペース運営会社であり、中国のホテルチェーン、ネイキッド・リトリーツ(naked Retreats)の子会社です。
写真はNaked HUB Bonham Strand店のビル。
30階建てビルの半分、15フロアがコワーキングスペースとしてメンバーへ提供されています。
交流スペースのバーカウンターがおしゃれ!
交流スペースでの賑やかな声と、ワークスペースでのピリッと張り詰めた空気のコントラスト。
会議室のドアは電子キーで制御、予約した時間になると会員専用アプリで開錠できる仕組みで管理コストを下げているそうです。
アジア各国のコワーカーネットワークを持つNaked Hubと、MTRLの持つ素材とクリエイティブのネットワークを掛け合わせてどんなコラボレーションが出来るだろう? MTRLを運営するloftwork社が飛騨古川で展開している「飛騨の森でクマは踊る」も絡めたらどうだろう?
国境を越えてシェンチェンへ!
最終日の目的地は深セン(シェンチェン)、人類至上最速の成長、世界の工場などと呼ばれる中国広東省の都市です。
iPhoneを深センで手にはいるパーツだけでDIYする動画が昨年話題になりました。
実は香港と深センは地続きで、車であれば2時間ほどのドライブで行き来することができます。
中国との国境、ここで一旦下車して入国審査を受ける必要があります。(パスポートを忘れないように!)
目的地は深センの中心部に位置するx.factory、プロトタイピング為の工房から量産の為の設備までを揃える、メーカーの為のハブ施設です。
MTRL Hong Kongにはとても置けない巨大なCNCフライス。
かと思いきや、隣の部屋にはマネキンが。何かの衣装のプロトタイプでしょうか?
各所にはプロトタイピング用に、大量のセンサーやチップなどが綺麗に保管されています。
これは、ニベアの店頭プロモーションの為に作られたデバイスで、この上に商品を置くとHipHopのビートが流れるそう(ニベアとHipHopの組み合わせって?という疑問はさておき 笑)
x.factoryではプロトタイピング制作のサポートもしており、先ほどのニベアの店頭プロモーション用デバイスは、1個なら1日、100個なら1週間で作れてしまうそう。なんともすごいスピード感!!
MTRL HongKongからたった2時間でアクセス可能な「オープンな工場」x.factoryとの、プロトタイピングをテーマとしたコラボレーションの形が、少し見えてきました。
おわりに
実際に足を運んでみて確信しました。
MTRL Hong Kong、面白くなりそうです!
日本からは約4時間のフライト、空港から市内までのアクセスも良く、アジアと欧米の文化が交わる場所。アジアのマーケットを目指して集まる世界中の企業と、同時に存在するローカルビジネスや土地ならではの素材たちに出会える。さらに、世界の工場まで車で2時間で行けて、たったの24時間で自分たちのアイデアを実現する製品のプロトタイプが作れてしまう。
そして何より美味しいご飯が沢山ある!!!
美味しい火鍋の店とか、もちもちパリパリの北京ダックの店とか、焼きたてのエッグタルトとかがそこら中に!世界一安いミシュランの飲茶店のメロンパン風焼豚マンとか、最高に美味しかったな~!
どうですか?MTRL Hong Kongに行ってみたくなりましたか?
今の所決まった定休日はないそうですが、もし立ち寄られる方は念のため事前に連絡された方が良いかもしれません。
MTRL KYOTOにお越しいただければ僕から香港チームに紹介することも出来ますよ!
気軽にお声がけください!
ではまたー!
筆者
寺井 翔茉(Loftwork Kyoto Branch 事業責任者)
2008年立命館大学経済学部卒、ロフトワークへ新卒入社。石垣島の魅力を世界のクリエイターと再発見する「USIO Design Project / ISHIGAKI NOW」や、大学Webサイトの存在意義を問い直すことをテーマにした立教大学公式Webサイトのリニューアル、100年先に向けた100のプロジェクトを生みだす実験区「100BANCH」の立ち上げなど、幅広い分野のプロジェクトマネジメントとクリエイティブディレクションを担当。
素材とクリエイティブの出会いで新しいビジネスを生む「MTRL KYOTO」、テクノロジーとクリエイティブが交差する場「FabCafe Kyoto」を含めた「Loftwork Kyoto Branch」の事業責任者に2017年より就任。