- Column
AI時代に残る“人の強み”とは? ロフトワークのMTRL東京メンバーにインタビュー!
生成AIの急速な進化は、単なる業務の効率化やコスト削減を超え、私たちの働き方や組織文化そのものを大きく変えようとしています。これまでもロフトワークでは、AIとの共創がもたらす変化と可能性を探るべく、イベント、レポートを通じて対外的な議論を重ねてきました。
本稿では、ロフトワーク MTRL事業部でインターン/コミュニケーターを務める現役大学生・古川紗衣がMTRLの中でも東京に拠点を置き働く19名のメンバーにインタビューを実施。
「なぜロフトワークを選んだのか?」という個人の想いや動機を起点に、「AIができないことや、AIが普及した社会で人間だからこそ生み出せる価値とは何か?」を掘り下げました。
以下のテーマに沿って社員一人ひとりのリアルな声をご紹介します。
- 第1章:選ばれる理由に、ロフトワークらしさが見えてくる
- 第2章:AIでは代替できない人の価値
- 終章:「問い」を持ち続ける組織であるために
人とAIが共創する未来に向けて、ロフトワーク・MTRLで働く人たちの「生の声」から見えるヒントをお届けします。
企画・執筆・編集:古川紗衣
生成AIの登場で、「人の仕事がAIに奪われるのでは?」という不安を持つ人がいる一方、「AIがあるからこそ、人だからできることに集中できる」という前向きな声も聞かれます。実際、ロフトワークのMTRL事業部では、メンバー一人ひとりがAIとの共創をポジティブに捉え、日々試行錯誤を重ねています。
そんなMTRL事業部18名+MTRL出向中のメンバー1名の計19名に、ロフトワークを選んだ理由を尋ねてみました。すると、一人ひとりの個性豊かな回答の中にも、共通するキーワードが見えてきました。
もっとも多かったのは、「上流から本質をデザインすることへの情熱」。次に「多様なプロジェクトで学び・成長できる自由度」、「フラットな組織文化」という声が続きます。
彼らがロフトワークに惹かれた理由を知ることで、AI時代を生きる私たちにとっての「人らしさ」のヒントも見えてくるはずです。
まずは「上流から本質をデザインすることへの情熱」から、一緒に見ていきましょう。
上流から本質をデザインすることへの情熱
生成AIが広く普及した今、効率的な「仕上げ」や「表層的な改善」はますます機械が得意な分野となっています。だからこそ、MTRLのメンバーが大切にしているのは「人にしかできない問い」を立てること。「そもそも何が本当の問題なのか?」「いま取り組んでいる課題は、本当に解決すべき課題なのか?」——表面的な課題解決ではなく、本質を問い続ける姿勢こそが、MTRLが大事にするクリエイティブの原点です。
建築・空間デザインをバックグラウンドに持つプロデューサー 中塚 大貴さんは、こう話します。
プロデューサー 中塚 大貴さん
「設計というプロセスから関わることで初めて、クリエイティブの品質が上がると思っています。デザインを整えるだけではなく、『なぜその空間が必要なのか?』『誰のためのデザインなのか?』という問いを常に意識できる環境を求めていました。」
中塚さんが目指しているのは、単なる「美しいデザイン」ではなく「動機を持ったデザイン」。用途や文脈を解像度高く掘り下げることで、アウトプットに本質的な意味を持たせたいと考えているのです。
一方、エンタメ業界の経験を持つクリエイティブディレクター 三浦永さんはこう振り返ります。
クリエイティブディレクター 三浦永さん
「オンラインゲームでは毎週新しいキャラクターを作り続け、アニメでも大量のグッズを生み出していました。けれど、そんな『消費されるためのものづくり』に疲れてしまったんです。もっと根源的な価値に向き合いたい、『なぜつくるのか』という問いから始められる仕事がしたい。ロフトワークならそれができるかも、と直感的に感じました。」
三浦さんが感じていたのは、スピード感のある大量生産のサイクルへの疑問でした。つくられたモノはすぐ消費され、その存在意義は問い直されることなく過ぎ去っていく。そんな疑問から、「つくることの根源的な意味」に触れられる環境を求めて、MTRLにたどり着いたのです。
中塚さんと三浦さん。二人に共通するのは、「答え」よりも前に「問い」を磨き上げるという姿勢です。AIが量産する“それっぽいもの”があふれるほど、価値ある問いを設定し、社会的に意味のある仕組みへと落とし込む人間の役割はますます重要になっています。中塚さんは「設計フェーズから動機を練り上げる」ことに価値を置き、三浦さんは「消費サイクルを抜け出し、価値の源泉を探る」ことを目指しています。アプローチは異なりますが、二人が目指す方向は「上流から問いを立て直し、本当に意味のある仕組みをデザインする」という一点で交差しています。これこそがMTRLにおけるクリエイティブの核であり、人がAI時代に提供し続けるべき価値なのです。
多様なプロジェクトでの学び・成長機会
専門領域にとどまらず、自ら新しい分野に飛び込み、問いを広げ続ける——この環境こそが、ロフトワーク/MTRLの大きな魅力です。空間デザイン、Webサービス開発、地域共創など、プロジェクトの領域は多岐にわたり、そのすべてが「課題を根本から定義し直す」ところからスタートします。そのため、プロジェクトを進めるうちに、自然と学びの射程も拡がっていきます。
クリエイティブディレクター 篠原彩音さん
「ホテル業界では常に『自分たちのサービスをどう良くするか』というところから議論が始まります。そのため視野が内向きになりがちで、もっと外に視点を広げたいと思うようになりました。ロフトワークのクライアントワークはまさにそれができる環境で、『問い』から入ることで、アウトプットの幅が大きく広がる感覚があります。」
篠原さんのようにあえて領域を越えることで、自身の経験や強みが別の文脈で新しい価値を生むことがあります。MTRLでは、研究寄りのリサーチ、デジタルプロトタイピング、サービスデザインといった多様なプロジェクトに関わる機会があり、特定の専門性だけで終わることがありません。未知の領域で繰り返し「問いを立て直す」プロセスを経る中で、メンバーのスキルはスパイラル状に拡張し、視野も立体的に広がります。
多様なバックグラウンドを持ったメンバーが交わるほど、プロジェクトは新たな視点を獲得し、思いがけない仮説や価値が生まれてきます。AIが定型作業を肩代わりできるようになったとしても、人間が自ら学びを広げ、新しい問いを発見し、深めていく役割は決してなくなりません。未知の領域へ積極的に越境しようとする意欲こそが、MTRLのクリエイティブを駆動するエンジンなのです。
フラットな組織文化
上下関係を気にしすぎず、本音でぶつかり合える——ロフトワークが大切にしてきたフラットなカルチャーは、メンバーの挑戦意欲を後押ししています。役職や年次に関係なく、アイデアの良し悪しは「誰が言ったか」ではなく「何を言ったか」で判断される。そのため、常に新しい視点や異なる意見が歓迎される土壌が育っています。
プロデューサー 金 徳済さん
「前職では遠慮が先に立ち、上司も部下も本音を言いづらい空気がありました。ロフトワークでは、上層部とも率直に議論できる。それが心地よいんです。」
ロフトワークにおいて議論の目的は、誰の意見が優れているかを決めることではありません。「本当にこれがベストなのか」「もっと良くできないか」と問いを深め、最終的なアウトプットの質を上げることにあります。
こうした自由な議論の雰囲気は、メンバーのチャレンジ精神を刺激します。年次が浅くても、新しい試みに「まずやってみよう」と背中を押してもらえる環境があるのです。
この文化があるからこそ、「本質的な問い」を立てる姿勢が組織全体に浸透します。上下関係を越えて率直に意見を交わし、学びや挑戦を共有し、問いそのものを拡張し続ける——。MTRLの創造性は、このカルチャーによって支えられています。
課題を上流から解像度高く捉え直し、未知の領域へ自ら飛び込み、率直な議論でアウトプットを磨き合う——。MTRLという組織は、まさにこの文化の上に成り立っています。
本質を問う設計思考が探究心のエンジンとなり、多様なプロジェクトが学びと越境を日常化し、フラットでオープンな対話が挑戦のハードルを限りなく下げていく。
こうして育まれた「ロフトワークらしさ」が、メンバー一人ひとりのクリエイティビティを底上げし、組織全体のイノベーションを加速させているのです。
では、テクノロジーが進化し続けるこれからの時代に人はどこでその強みを発揮できるのでしょうか。
AIでは代替できない人の価値
AI が “最適解” を瞬時に提示する時代になりました。けれどどんなに精度が高まっても、プロジェクトの現場では「何が正しいか」より前に 「何が大切か」を決める人の判断 が残ります。MTRLのメンバーは、この“人にしか担えない領域”をどう捉えているのでしょうか。
ここからは、その文化が育んだ「AIでは代替できない人の価値」に焦点を当てていきます。
キーワードは大きく三つに分かれました。
- 感情理解と主体性
- 自己決定と倫理的判断
- 身体性・現場感覚
ここからは各セクションで、メンバーのリアルな声とともに 「AIが得意な最適化の先で、人が発揮できる独自の力」 を掘り下げていきましょう。
感情理解と主体性
「AIが勝敗を最適化しても、“人がプレイするチェス”には物語がある」——。そう語ったのは、MTRLでリードディレクターを務める松本遼さんです。
リードディレクター 松本遼さん
「AIは、もう人間よりチェスが強い。でも観客が胸を熱くするのは、『誰かがそこに挑む』姿そのもの。しかも人間は、ときにわざと遠回りしたり失敗したりする。“愚行権”と呼ばれる非合理な行為が、結果として新しい発見を生むこともあるんです。」
松本さんが強調するのは、「主体者が人間であることの意味」です。AIが導き出す最適解は、人が意思決定を委ねた瞬間に最大の力を発揮します。しかし、そこにドラマや共感が生まれるのは、失敗や逡巡を含め「やっているのが人だから」こそ。効率だけを追い求めない“ムダ”や“揺らぎ”が、創造の余白を生み出すのです。
この「主体者が人間である意味」について、MTRLクリエイティブディレクターの柳原一也さんも、同様の考えを持っています。
クリエイティブディレクター 柳原一也 さん
「文章はAIでも書けるかもしれない。でも『名著が名著と言われる所以』は、書き手の人生や価値観が行間ににじむからこそ。“どこの誰が書いたか”という背景ごと受け取ることで、人は心を動かされるんだと思います。」
AIが最適な結果を量産するほど、人が非効率な行為や背景に込める意味や感情の揺らぎは、相対的に希少価値を増します。
AIは行為の結果を最適化できても、そこに至るまでの物語を紡ぐことは難しい──人は回り道や失敗といった試行錯誤のプロセスにこそ共感し、心を動かされるからです。
共感とストーリーの創出、非合理の中に潜む創発、そして背景ごと伝える力——これらは数値化しにくくモデル化も困難ですが、だからこそ人間のクリエイティブの核心に位置します。主体性を手放さず、ときに愚行すら抱きしめる姿勢こそMTRLメンバーが考える「AIでは代替できない人の価値」の礎となっています。
自己決定と倫理的判断
「AIがどれだけ提案してきても、決定のイニシアチブは人に残るんだと思います」
MTRL クリエイティブディレクターの関本 武晃さんは語りました。
クリエイティブディレクター 関本 武晃さん
「最終決定は人間が下して行動に移す——この構図自体は変わらないはず。でも水面下でAIに誘導されている可能性はあるし、それをどう受容するかがこれからのテーマ。自己決定した“つもり”でも、背後にAI が介入しているかもしれない。納得感や愛着をどう担保するのかが大事だと思います。」
関本さんが触れているのは、主体が握るスイッチとAIの影響の透明度のバランスです。アルゴリズムが示した選択肢を受け入れるか拒むか、その“最終ボタン”を押すのは誰なのか。しかも、そのボタンに手を伸ばすとき、私たちは本当に自分の意志で動いているのか——。
関本さんは「自己決定は変わらない」と言いつつも、AIが裏で提示する最適化をどこまで許容するかという倫理的グラデーションに注目しています。
この視点を補完するのが、MTRL 西浦 弘美さんの言葉です。
西浦 弘美さん
「同じデータを見ても、何を優先するかは人それぞれ。どの情報を捨て、どれを採用するか——その取捨選択こそがオリジナリティになるんじゃないでしょうか。」
AIは膨大な情報を整理し提示してくれるものの、「重要」「不要」を線引きする基準までは定義しきれません。最終的に価値の軸を置き、意思をかたちにするのは、やはり個々の人間だというわけです。
身体性・現場感覚
MTRLでエンジニアを務める土屋 慧太郎さんは、AIと人のちがいを端的に表現します。
エンジニア 土屋 慧太郎さん
「AIは“痛い”をセンサー情報としては認識できても、本能的に避けることはできません。身体そのものを持たないかぎり、触って感じた瞬間のひらめきや危機回避は再現できないと思います。」
土屋さんが着目するのは、“身体と知覚が直結する瞬間”です。AIにカメラや触覚センサーを載せ、ロボットと一体化させる試みは増えています。土屋さんは、「AIが身体に“なれる”/身体がAIに“なれる”」未来――たとえば左利きの人が右利き用の道具をAIアシストで自在に扱える――といった拡張的な可能性に関心を寄せています。そこでも 鍵を握るのは身体 であり、AIはあくまで増幅器にすぎません。
同じく現場感覚の重要性を語るのが、MTRLチーム出向中のプロデューサー・吉江 美月さんです。
プロデューサー 吉江 美月さん
「子どもを抱き上げたり、高齢者の背中をさすったりする“手を動かす仕事”は、AI化が遅れる領域だと思います。」
吉江さんは、AI導入が進むほどに 「身体を介したケア」 が人間固有の価値として浮き彫りになると見ています。ロボットが子どもを教えたり介護支援を行ったりする時代が来ても、情緒的な情報は人間の手と心が担う最後の砦になるのでしょうか。
- コラム|MTRL事業部長・弁慶さんが見ている「AIブーム」の行方
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「インターネットは完全に生活に溶け込んだけれど、生成AIも同じ道を辿るかはまだわからない」。
これまで MTRL を牽引してきた、MTRL事業責任者の小原 和也(弁慶)さんは、現在の AI 熱をそう静かに眺めています。MTRL事業責任者 小原 和也(弁慶) さん
「ワールドワイドウェブが登場した当初、僕らは“ブラウジング”という行為そのものにワクワクしていた。知りたいことを投げかけると、世界中からさまざまな情報が返ってくる。時には関係のない情報まで。——あれは体験として革新的だった。でも今の生成AIは、単に『問いを投げればピンポイントの答えが返る』というカスタマイズの域を出ていない気がします。
もっと身体にフィットして、生活インフラのように平等に使えるレベルまで行けるのか。そこが見えなければ、一過性の流行で終わるかもしれません。」弁慶さんが気にするのは「偶然性」と「欲求への接続」です。
MTRL事業責任者 小原 和也(弁慶) さん
「AIは欲しい情報を手早くピックアップしてはくれる。ただ、インターネットが本当に面白かったのは“自分が探していなかった何か”と出会える拡散性にあったはず。
情報との関わり方そのものが変わるなら大歓迎だけれど、今のところは“時短”以上の価値を体験できていない。『情報の取捨選択をユーザーがどう担保するのか』という議論抜きには、AIはただの便利ツールで止まる気がしています。」生成AIが生活へ深く溶け込むには、①クローズド環境からの解放、②偶然性や揺らぎの設計、③ユーザーの主体的な判断を支える透明性——少なくともこの三つが欠かせないのかもしれません。
インターネット黎明期のように、私たちの問いかけそのものを変えてしまう体験をつくり出せるのか——弁慶さんのまなざしは、次のフェーズの議論に期待を寄せています。
正解の寿命が目に見えて短くなった今、組織にとって最大のリスクは「変わらないこと」かもしれません。MTRLは、「変化を恐れない土壌」と「問いを立て直す習慣」を掛け合わせることで、その価値を組織のエンジンとしてきました。固定化された職務記述よりも、“次の問いにどう向き合うか”が評価軸になる――そんな余白ある環境が、挑戦を日常に変えてきました。
この土壌を耕すうえで最も重要なのが、「問いを立てる力」です。誰かの仮説をただ実装するだけでは、半年後には別の最適解が現れるでしょう。だからこそMTRLでは、「そもそも何を問うべきか」を深く掘り下げ、プロセスの途中でも問いを何度も更新します。リサーチ→プロトタイピング→振り返り→再定義というループのなかで、問いと共にメンバーや組織そのものもアップデートされていくのです。
生成AIの進化は、この循環をさらに加速させました。AIが“最適解らしきもの”を即座に提示するたび、問いが一段古くなる。すると人間は「本当にそれでいいのか?」と再び問いを立て直します。AIが答えを量産し、人が問いを再発明する──この共進化が、MTRLに新たな創造フェーズをもたらしています。AIを道具以上の存在に押し上げるのは、人間が手放さない主体性と揺らぎなのではないでしょうか。
変わり続けることを恐れない組織と、問いを立て直すことを楽しむ個人。この二つが重なったところに、MTRLの創造性の源泉があります。AIが示す無数の“最適”を前に、私たちはあえて回り道をし、揺らぎを抱きしめることで次の問いへ跳ぶ──それこそが、AI時代を切り拓く本当のイノベーションの姿だと信じています。
ここまで読んでくださったあなたは、どんな問いを胸に抱いているでしょうか。そして、その問いとともに、どこまで変わり続けられるでしょうか。MTRLはこれからも“問いを持ち寄り、共に耕す場”として、新しい実験を重ねていきます。
次にアップデートされる問いは、あなたの中に眠っているかもしれません。
企画・執筆・編集
MTRL コミュニケーター
古川 紗衣
東京都出身。國學院大学経済学部3年。中高等教育における経験学習の導入や、ICTを駆使した教育方法に興味を持ち、現在学校法人角川ドワンゴ学園にて学生メンターとしても活動中。中高生むけワークショップの設計や実施、伴走を行う。その一環として行ったロフトワーク×N高の学習プログラムに学園側のメンターとして関わったことをきっかけにロフトワークMTRLでインターンを開始。N高・ロフトワークの双方でインターンに励む。
今回ご協力いただいたMTRLメンバー
株式会社ロフトワーク, MTRL事業責任者 / 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特任講師
小原和也(弁慶)
2015年ロフトワークに入社。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修了(デザイン)。素材/材料の新たな価値更新を目指したプラットフォーム「MTRL」の立上げメンバーとして運営に関わる。現在は事業責任者兼プロデューサーとして、素材/材料基軸の企業向け企画、プロジェクト、新規事業の創出に携わる。モットーは 「人生はミスマッチ」。編著に『ファッションは更新できるのか?会議 人と服と社会のプロセス・イノベーションを夢想する』(フィルムアート社,2015)がある。あだ名は弁慶。
株式会社ロフトワーク, バイスMTRLマネージャー
長島 絵未
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。広告制作会社にてディレクターとしてイベントやデジタルコンテンツの制作を担当。ロフトワーク入社後はWebや映像などのデジタルコミュニケーションから空間デザイン、組織改革プロジェクトなど、多岐にわたるプロジェクトを担当。MTRLに所属後は、化学メーカーや素材メーカーをクライアントとしたプロジェクトを推進。サーキュラーエコノミーとサステナブル素材に関わる仕組みのデザインと実践を行なっている。
https://loftwork.com/jp/people/emi_nagashima
株式会社ロフトワーク, MTRL リードディレクター
松本 遼
京都造形芸術大学芸術学部情報デザイン学科卒。在学中からデザイナーとして活動し、2007年にはUNIQLO CREATIVE AWARD 佐藤可士和賞を受賞。卒業後デザイン事務所勤務を経てフリーランスとなり、京都福寿園の広告制作や、10万筆の署名を集めたLet’s Dance署名推進委員会の広報戦略に参画する。
2017年ロフトワーク入社。意匠としてのデザインだけでなく、プロジェクトの上流からより深くクリエイティブプロジェクトに関わることを目指す。
株式会社ロフトワーク, MTRL クリエイティブディレクター / 慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 リサーチャー
柳原 一也
大阪府出身。2018年ロフトワークに入社し、翌年からMTRLに所属。大阪の編集プロダクションで情報誌や大学案内などの制作を行った後、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科へ入学。身体性メディアプロジェクトに所属し、修士課程修了後リサーチャーとしてHaptic Design Projectの運営に携わる。プライベートでは大学院時代の友人と「GADARA」名義で自然物とテクノロジーの調和をテーマに制作活動を行っている。
株式会社ロフトワーク, MTRL クリエイティブディレクター
片平 圭
美術大学でファッションデザインを学んだ後、アパレルのコレクションブランドで企画生産管理、店舗運営に従事。
その後、素材やものづくりの新たな可能性を探求するためロフトワーク/MTRLに入社。
製造業や素材メーカーの新規事業開発やブランディングの支援、共創コミュニティの企画運営、またXRなどの先端技術に関するコンテンツ制作やアワード運営など様々なプロジェクトに携わる。2023年度より株式会社博展と共に、資源循環に課題を持つ素材や未利用資源を題材に、デザインのアプローチで「素材起点のものづくり」を推進する素材大喜利集団「CURARI-ZA(くらり座)」を立ち上げる。
株式会社ロフトワーク, MTRL クリエイティブディレクター
関本 武晃
早稲田大学文化構想学部 文芸・ジャーナリズム論系修了。卒業後、映像制作会社にてアシスタントディレクターとしてTV番組や配信番組の制作に従事。2021年11月にロフトワークへ入社。
MTRLのクリエイティブディレクターとして、これまで企業の研究開発や新規事業創出の支援、学術機関の活動・発信支援、アイデアソンの設計・ファシリテーションなどのプロジェクトを担当。
趣味で小説をはじめとした様々な文芸表象についての創作・批評活動を行っている。
株式会社ロフトワーク, MTRL クリエイティブディレクター
村元 壮
東京外国語大学国際社会学部卒業。大学卒業後は材料供給の立場から空間づくりに携わりたいと考え、木材商社に入社。国内での卸売営業と海外からの仕入れ業務に従事し、木材流通における商流や木材業界の大枠を捉える。その後より現場に近い立場で木材に関わりたいと考え、東京の調布に本社/自社工場を構える株式会社ティンバークルーに入社。木材加工品の営業を行い、フローリングを中心に、国内の物販店や飲食店などの設計を行うインテリアデザイナーへのスペックイン提案を行う。木材に限らず、様々な素材の可能性を、定量・定性の両面から捉えたいと考え、ロフトワーク/MTRLに入社。
株式会社ロフトワーク, MTRL アシスタントディレクター
三浦 永
多摩美術大学映像演劇学科写真専攻卒業。在学中に写真制作、コンテンポラリーダンス、インディペンデント映画制作などを体系的に学び、時間と身体をテーマに作家活動を行う。大学卒業後は美術的な観点以外で物事を見つめてみたいと考え、都内科学館にて展示解説員として従事。その後クリエイティブ領域に戻り、ゲーム会社・アニメ会社にてシナリオ作成やSNS運営、アプリゲームや新規商品の企画制作進行を行う。マス層ではなくコア層へのアプローチ手法や、デザイン思考、また都市と地域をつなぐ様々なプロジェクトに興味を持ち、ロフトワークに入社。個人が満たされることと社会の幸福度が比例するために何ができるのか日々模索中。将来の夢はハーブを育てる現代魔女。
株式会社ロフトワーク, MTRL アシスタントディレクター
川口 和真
兵庫県出身。立命館大学大学院経営学研究科修了。大学院では、意味のイノベーションにおけるデザイン思考を中心にデザインマネジメントを学ぶ。主に組織へのデザイン思考導入のための定量的評価をテーマに研究を行っていた。また、在学中に社会人向けのデザイン思考ワークショップのファシリテーター、デザインリサーチを用いた企業への新規サービス提案、インクルーシブデザインに関するリサーチなども経験。学問だけではなく、実務におけるリアルなデザイン思考やデザイン経営に携わってみたいと思い、ロフトワークに入社。夜の散歩が好き。
株式会社ロフトワーク, MTRL アシスタントディレクター
篠原 彩音
立教大学現代心理学部映像身体学科卒業。ゲストハウスとの出会いから宿泊業界に興味を持ち、新卒でライフスタイルホテルを運営するスタートアップ企業に入社。神奈川県や北海道のホテルで支配人を務めた後、2021年に開業した石川県・金沢のブティックホテルでは、副支配人としてオペレーション設計、新サービスの企画、レベニューマネジメントなど企画から運営まで幅広い業務に従事。ホテルというハードに捉われず、デザインの力を活用して人々の心を動かし、社会に前向きな変化をもたらす取り組みを実践すべくロフトワークに入社。将来は湖畔で暮らしたい。
株式会社ロフトワーク, クリエイティブディレクター
荻野 香凜
女子美術大学工芸科織物コース卒業後、社会と関わりながらデザインを学びたいと考え、慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に進学。在学中は、ロンドン・NY・八千代市にて民族誌調査とデザイン思考を用いたサービス設計に取り組む。八千代市では、「様々な形でのつながり」をテーマに、社会福祉士と共に地域の高齢者と職員をゆるやかに繋ぐ「飾れるツリー」をデザイン。卒業後は、生活者の声を大切にしたいと考え、調査会社に就職。国内外で様々な調査に従事。「知る」・「伝える」だけではなく、豊かな生活の「創造」に貢献したいという思いから、ロフトワーク入社。ロンドンと蔦屋書店をこよなく愛する。
株式会社ロフトワーク, MTRLプロデューサー
中塚 大貴
1993年生まれ。東京理科大学大学院 建築学専攻 博士前期課程を修了。建築設計事務所を経て、場づくりを得意とする不動産ベンチャーにてオフィスやインキュベーション施設の企画・デザイン・運営に携わる。働く環境や働き方を考えるなかで、空間デザインに留まらない総合的なアプローチに取り組みたいと、2020年より週4日の会社員とフリーランスという働き方を選択。フリーランスではD&Iやデジタルシティズンシップ、ケアをテーマにした企画やディレクション、組織づくりに取り組んでいる。2023年よりロフトワーク MTRL所属プロデューサー。
株式会社ロフトワーク, MTRL プロデューサー
金 徳済
兵庫、大阪で在日コリアンとして育つ。London College of Fashion(ロンドン芸術大学)スポーツウェアデザイン専攻。卒業後は海外インターンを経て上京。ヨネックスとGUで商品企画、デザイン、開発を行う。海外、モノづくり、仕組みづくりに関心がある。個人、組織、社会の課題解決と価値創造に取り組みたいと思い、ロフトワークに入社。
株式会社ロフトワーク, プロデューサー
吉江 美月
京都生まれ京都育ち。同志社大学大学院法学研究科(労働法専攻)修了。
大手メーカーの法務・コンプライアンス部で7年間勤務し、契約法務やコンプライアンス対応、M&A、訴訟、新規事業支援を担当。社内外で労務コンプライアンス研修の講師も務める。
M&Aやブランディング支援を通じ、法的視点を超えたプロジェクト推進に興味を持ち、2024年よりロフトワークに入社。Web制作、コミュニティデザイン、UXリサーチなどのプロデュースを担当。
社外では、教育・福祉施設の運営支援に携わり、華道嵯峨御流師範として研鑽を積む。趣味は野球観戦、華道、仲間との飲み時間。
株式会社ロフトワーク, MTRLプロデューサー / コピーライター / ラッパー
MAO
イノセント代表。早稲田大学卒業後、広告代理店でコピーライターとして勤務。2021年に独立し、広告や新規事業の企画、コンセプトワークを中心に活動。現在はロフトワークFUTURE TEAMで企画とライティングを担っている。また、裏ではラッパーとして世相を斬っている。
株式会社ロフトワーク, MTRLプロデューサー / コーヒーエンジニア
大西 陽
ヨーロッパを中心にファッションデザイナーとして活動後、2012年帰国。
複眼的な視点を持ったデザインを行いたいという想いから、分野の垣根を超えた接点を持つ食の分野に興味を抱く。2014年よりFabCafe Tokyoでディレクター、リードバリスタ、コミュニティマネジャーとして勤務し、FabCafeに集まる多種多様なコミュニティと多くの企画やプロジェクトを立ち上げる。2024年よりロフトワーク MTRL所属プロデューサー。
MTRL エンジニア
土屋 慧太郎
高専で電子工学を学び、大学院ではヒューマンコンピュータインタラクション・ウェアラブルコンピューティングを研究。現在は、ハードウェアを用いた研究プロジェクトや展示制作やWebでディレクションなど、ラピッドプロトタイピングのスキルを活かし多岐にわたる場面で活動。「身体性」を軸に「思考」と「試作」を行き来するスタイルで、日々ものづくりの楽しさを探求している。