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【マテリアル募集】風炉先屏風を提供してくださる方を探しています。
Re-Discovery of old tools Project
MTRL KYOTOでは、さまざまなテクノロジーやストーリーが詰まった「素材(マテリアル)」を集め設置しており、産業用途から電子工作、教育分野まで多様な領域で注目を集める導電性インクAgICもそのひとつ。
このAgICとMTRLの出会いから、生まれたプロジェクトが、Re-Discovery of old tools Projectです。
築110年の歴史をもつ古い木造建築をリノベーションしたMTRL KYOTOの建物には、いまでは使われなくなった古い道具がたくさん眠っていました。そんな骨董品たちをただ捨てたりそのまま再利用するのではなく、「新しい可能性を秘めた素材」として向き合うことで、再び光をあてることができるのではないか。
古い日本の都市である京都では、「茶の湯」の文化が身近にありました。茶席で使われる道具には、機能的なプロダクトとしてのみならず、一期一会の「場」を生み出す役割があり、時節や客の心情、話題の文脈に添って取り合わせられます。
いまなお興味深い道具ですが、時代が移りライフスタイルが変化するにつれ、一般家庭ではこうした道具が死蔵されることもあります。 “Re-Discovery of old tools”プロジェクトでは、使われなくなった古い道具を新素材として捉え、向き合い、現代における新たな利用シーンを考え、テクノロジーによるアップデートと価値の再創造を試みます。
2016年の”ミラノサローネ” でのAgICの展示にて、本プロジェクトの第1弾として「風炉先屏風」が出展され、大きな注目を集めました。
本プロジェクトでは、このような「使われなくなった道具」をご提供いただける方を募っています。
▲ ミラノサローネ 慶應義塾大学大学院SDMブースでのAgIC展示の様子
AgIC × 風炉先屏風
風炉先屏風は、広間の点前の際に、道具畳の向こう側に置く2つ折りの屏風。広間の中に小さな仕切られた空間をつくり、風除けや道具の保護する役割を持ちます。また、意匠や素材によって、空間に奥行き・背景・景色を与える効果もあります。 この風炉先屏風を素材として捉えた時、私たちは「空間を仕切る」機能と、「コンパクトに折りたたんで簡単に収納・持ち運びができる」形状にデザインとしての魅力を感じ、新たなプロダクトとして再生させるアイデアが生まれました。 図面のモチーフは「月、草間の蛍」。導電性インクでプリントされた草の隙間に、LEDの蛍が光ります。屏風の折りの角度を変えることで、画面への光の込み方も変わり、幻想的な空間が現出する。銀を使用した導電性インクや表面のフィルムコーティングの素材特性も生かした表現となりました。
使われなくなった風炉先を提供してくださる方を探しています
“Re-Discovery of old tools Project”では、「使わなくなって自宅の倉庫や納戸に眠っている」そんな風炉先屏風を提供してくださる方を探しています。ご提供が可能という方は、
・状態や形状、サイズがわかる写真
・ご連絡先とご氏名
・提供可能な金額
を添えて、下記までご連絡ください。
hello_ja@agic.cc
AgICで作品としてリメイクしたものについては、制作発表時に「ご協力」としてクレジットいたします。(*希望がなければもちろん無記名でも問題ありません)
ぜひご協力をよろしくお願いいたします。