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MTRLとAgICの出会いから生まれたプロダクトがミラノサローネ2016に出展
ミラノサローネ 2016にAgICが出展
世界最大級の家具見本市「ミラノサローネ」。2016年は、4月12日(火)~17日(日)に開催されます。
このミラノサローネに、MTRLでも素材(マテリアル)として導電性インクのマーカーとポスターを常設している”AgIC”が慶應義塾大学大学院SDMとコラボレートして出展。AgICとMTRL KYOTOの出会いがきっかけとなった作品も展示されています。
Re-Discovery of old tools
AgIC × MTRL KYOTOのプロジェクトテーマは、「古道具の再発見(Re-Discovery of old tools)」
“古い日本の都市である京都では、「茶の湯」の文化が身近にありました。茶席で使われる道具には、機能的なプロダクトとしてのみならず、一期一会の「場」を生み出す役割があり、時節や客の心情、話題の文脈に添って取り合わせられます。
いまなお興味深い道具ですが、時代が移りライフスタイルが変化するにつれ、一般家庭ではこうした道具が死蔵されることもあります。 “Re-Discovery of old tools”プロジェクトでは、使われなくなった古い道具を新素材として捉え、向き合い、現代における新たな利用シーンを考え、テクノロジーによるアップデートと価値の再創造を試みます。”(展示キャプションより引用)
築110年の歴史をもつ古い木造建築をリノベーションしたMTRL KYOTOの建物には、いまでは使われなくなった古い道具がたくさん眠っていました。そんな骨董品たちをただ捨てたりそのまま再利用するのではなく、「新しい可能性を秘めた素材」として向き合うことで、再び光をあてることができるのではないか。今回のミラノサローネでは、このプロジェクトの第1弾作品として、打ち捨てられた「風炉先屏風」を素材にしたプロダクトを制作しました。
AgIC × 風炉先屏風
風炉先屏風は、広間の点前の際に、道具畳の向こう側に置く2つ折りの屏風。広間の中に小さな仕切られた空間をつくり、風除けや道具の保護する役割を持ちます。また、意匠や素材によって、空間に奥行き・背景・景色を与える効果もあります。
この風炉先屏風を素材として捉えた時、私たちは「空間を仕切る」機能と、「コンパクトに折りたたんで簡単に収納・持ち運びができる」形状にデザインとしての魅力を感じ、新たなプロダクトとして再生させるアイデアが生まれました。
図面のモチーフは「月、草間の蛍」。導電性インクでプリントされた草の隙間に、LEDの蛍が光ります。屏風の折りの角度を変えることで、画面への光の込み方も変わり、幻想的な空間が現出する。銀を使用した導電性インクや表面のフィルムコーティングの素材特性も生かした表現となりました。
AgIC × MTRL KYOTOの本プロジェクトでは、今後もテクノロジーとデザイン、アイデアをかけあわせることによる「価値の再創造」の試みを続けます。
AgIC supports an exhibition of SDM Keio Univ. in “Milano Salone”
Milano Salone (2016.4.12-17)
(現地サイト)https://www.salonemilano.it/
(日本語サイト)http://www.milanosalone.com