KYOTO

TALK EVENT
イベント終了

トーク:あなたは「無」を買いますか? #4 「無 / 余白 / ズレ」を基準に考える、共生時代のテクノロジー

ウェルビーイングに「感性と身体性」からアプローチするためのヒントを得られるトークシリーズ、最終回。主観的な身体感覚にやどる創造性とはいかなるものなのでしょうか?心理学やメディア論、哲学を専門とする研究者たちとともに考えます。(共催:関西大学「身体性とウェルビーイング」研究チーム KEWRT、株式会社ロフトワーク、FabCafe Kyoto)

開催日

2023/09/05 (火)

時 間

19:00–21:00

場 所

FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)MAP

定 員

40名

参加費

1,000円(1ドリンク付)

「受付中」ボタンをクリックすると申込フォームへ移動します。

ABOUT

イベント主旨

ウェルビーイングに「感性と身体性」からアプローチするためのヒントを得られる全4回のトークシリーズ、最終回。

心理学や哲学、認知科学などを専門とする関西大学の研究者のワーキンググループ「身体性とウェルビーイング」研究チーム KEWRTとともに、多様性やメンタルヘルス、体験価値、AIと創造性などさまざまなトピックと私たちの「生きやすさ」「ゆたかさ」の関係性を読み解きます。

「よくわからないけど、なんかいい(はず)」という結論になりがちな体験価値やウェルネスについて、その意味や効果を言語化・指標化することを試みる機会。ぜひ、みなさんの具体的な課題を持ち寄ってご参加ください。

今回のテーマ

ウェルビーイングと身体性の観点から、「無」がいかなる意味を持ちうるのか?そこからどんな新しい価値の基準を定義できるのか?について探るトーク、最終回。

今回のテーマは「『無 / 余白 / ズレ』を基準に考える、共生時代のテクノロジー」です。

これまでの開催を通して、従来「正解」として固定された枠組みでは計測・評価することが難しい主観、身体性をキーワードにして、いかに「ゆたかさ」や「幸せ」といったつかみどころのない感覚に定義を与え、共有可能なものとして扱えるようにできるかを探ってきました。その中で共通して立ち現れてきたのは、矛盾や違和感、ズレた間といった、一見すると合理的・効率的ではない時間や行為にこそ宿る価値の姿があるということ。

最終回では、既存の価値評価軸からこぼれ落ちる「無 / 余白 / ズレ」を起点に、

・人間の創発性や身体性の拡張
・多様な個人たちがそれぞれに尊重される組織や社会
・自然環境と人間の共生関係

…を実現するテクノロジーの在り方と、そのための新しい指標を設定するためのアプローチについて、「身体性」を軸にしたウェルビーイングを実践的に研究する村川 治彦 教授(関西大学 人間健康学部)と三村 尚彦 教授(関西大学 文学部)とともに考えます。

ゲストには、P.A.I.®️(パーソナル人工知能)をはじめ、AIクローン技術でつくり出すパーソナルAIの開発および実用化を行う株式会社オルツより、 新規事業開発部 アライアンスマネージャーの山口 正人さんをお招きします。

こんな人におすすめ

AIやロボティクスなどの先端テクノロジーを活用した共生社会の実現に関心のある方
・従来の生産効率を元にした評価軸では難しい「多様性やインクルージョンを考慮した組織づくり」を模索している、人事担当者やコーポレートエンジニアリング担当者
・まちづくり、公共空間、オフィス、学校など、「不特定多数の他者がともに過ごす場」のコミュニケーションデザインや空間デザイン、運営に携わる方
・テクノロジーやAIの進化に対して、倫理的な社会やビジネスへの影響を考慮するCSR担当者、イノベーションリーダー、ビジネスストラテジスト
・その他、「測れない」ことのなかにある可能性にあらためて向き合う必要を感じているすべての方

タイムテーブル(予定)

19:00-19:10 開会、主旨説明
19:10-19:40 スピーカー自己紹介・活動紹介(10分 x 3)
19:40-20:10 クロストーク
20:10-21:00 交流、個別質問

お問合せ先

本イベントに関わるお問い合わせは、下記までメールにてお願いいたします。

株式会社ロフトワーク / FabCafe Kyoto イベント運営事務局(担当:木下)
kyoto.marketing@loftwork.com

SPEAKERS

スピーカー

関西大学 人間健康学部 人間健康学科 教授
村川 治彦

学部では宗教学を専攻。卒業後渡米しカリフォルニア統合学研究所(California
Institute of Integral Studies)でEast-West Psychology 修士課程、Integral Studies (統合学)博士課程修了。「一人称のからだ」をテーマに東西の身体技法を新たな“知”の在り方に結び付ける研究に従事。近年は、仏教と医療の橋渡しや“ケアする人のためのセルフケア”にも深くかかわる。身体の拡張という観点からコミュニティ再生、食と農に関心をもち、大学キャンパスで学生や地域住民、障がい者と一緒に協生農法に取り組んでいる。日本トランスパーソナル心理学/精神医学会前会長。

関西大学 文学部 総合人文学科 哲学倫理学専修 教授
三村 尚彦

専門は現代哲学、現象学。最近の研究テーマは、言葉にうまくできないけれど身体で漠然と感じている感覚がもつ創造性および現代美術家荒川修作+マドリン・ギンズの「建築する身体」という概念。雑談好きで、大学の講義では果てしなく話が拡散していく。

ゲストスピーカー

株式会社オルツ 新規事業開発部 アライアンスマネージャー
山口 正人

熊本大学で地球科学、九州大学で経済・経営学を専攻。自然科学への熱意だけでなく、学生時代には環境サークルでも活動し、人と環境のコミュニケーションに興味を持つ。新卒で広告会社に入社し、メディアとコミュニケーションの関連性を常に考えてきた。また、はちみつマイスター協会理事としても活動し、伊豆大島ではちみつを活用した特産品の開発にも携わる。
従来メディアから新しいメディアまで、時代のトレンドに合わせてメディアの活用方法や組み方を考え、新しいビジネスに挑戦。メディアの編集力を活かす一方、メディア業界の現実を認識した時に、AIが持つ潜在的なコミュニケーションの可能性に興味を持ちました。タイミングよくAI開発会社オルツと出会い、AIとコミュニケーションの分野でWEB3の技術を活用した新しいコンテンツの可能性を広げる事に貢献したいと考えオルツに入社。マネージャーとして、様々な企業と新しいソリューションの可能性を模索するために、日々、WEB3技術を活用した対話型コンテンツ等の推進に尽力しています。
https://alt.ai/

モデレーター

株式会社ロフトワーク FabCafe Kyoto ブランドマネージャー
木下 浩佑

京都府立大学福祉社会学部福祉社会学科卒業後、カフェ「neutron」およびアートギャラリー「neutron tokyo」のマネージャー職、廃校活用施設「IID 世田谷ものづくり学校」の企画職を経て、2015年ロフトワーク入社。素材を起点にものづくり企業の共創とイノベーションを支援する「MTRL(マテリアル)」と、テクノロジーとクリエイションをキーワードにクリエイター・研究者・企業など多様な人々が集うコミュニティハブ「FabCafe Kyoto」に立ち上げから参画。ワークショップ運営やトークのモデレーション、展示企画のプロデュースなどを通じて「化学反応が起きる場づくり」「異分野の物事を接続させるコンテクスト設計」を実践中。社会福祉士。2023年、京都精華大学メディア表現学部 非常勤講師に就任。

Profileページへ

関西大学「身体性とウェルビーイング」研究チーム KEWRTとは

2017年4月、身体性、身体と環境の相互作用、ウェルビーイング(こころと身体の健康)に関する学際的研究を目的に、哲学、心理学、宗教学、教育学、認知科学、メディア論の研究者らによって発足した関西大学の研究チーム。これまでに建築、コンテンポラリーダンス、脳神経科学、里山活動、現代アートなど多様な領域の実践者、研究者とコラボレーションしながら研究活動を展開している。

■ 参加メンバーはこちらをご覧ください。 >>> https://fabcafe.com/jp/labs/kyoto/KEWRT/

トーク:あなたは「無」を買いますか? 過去開催回のテーマ・ゲスト

#1 「無」の商品価値 – 身体性を核にした、新しい価値評価軸のデザイン(2023.6.7開催)
▼ ゲスト登壇者
・青沼 優介(スタジオ・ポエティック・キュリオシティ / designer, artist)
・三好 賢聖(スタジオ・ポエティック・キュリオシティ / designer, researcher)
> レポート記事:“なんかいい” を指標化するには?身体で感じる「主観」の探求

#2 数字でわかるもの、わからないもの – アナログな身体感覚とその精度(2023.7.28開催)
▼ ゲスト登壇者
・土門 蘭(文筆家)
・大野 愛子(海女 / フォトグラファー)

#3 「なにもしない」時間・空間の価値 – “Doing” から “Being”へ(2023.8.16開催)
▼ ゲスト登壇者
・南條 和哉(有限会社南條工房 七代目)

カバー画像(メインビジュアル)について

本イベントシリーズのメインビジュアルでは、陶芸家/美術家の かのうたかお さんの作品「壺中天アリ」をフィーチャーしています。「うつわ」とは、形(からだ)をもつ外側のことを指すのか、それとも内側の空間のことなのか?一見すると「無」でしかないものごとに惹かれ、そこに価値を見出す態度や行為こそ、人間の創造性の根源をなすものなのかもしれません。

■ かのうたかお website : https://takaokano.com/
(撮影協力:白白庵)

注意事項(あらかじめご承知のうえお申し込みください。)

・会場の様子は写真や動画等で記録され、主催者によるレポート記事やSNS等で公開されることを予定しています。あらかじめご了承のうえお申込みください。
・マスク着用は必須ではありません。登壇者もマスクなしの場合があります。

OUTLINE

開催日 2023/09/05(火) 19:00–21:00
場 所 FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)
京都府京都市下京区本塩竈町554

▼電車でのアクセス
JR京都駅から徒歩20分
京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩10分
阪急電鉄京都線河原町駅から徒歩15分
京阪電鉄清水五条駅から徒歩5分

▼バスでのアクセス
京都駅から4・17・205号系統 五条河原町下車徒歩3分
※駐車場はありません。近隣の施設をご利用ください。
参加費 1,000円(1ドリンク付)
定 員 40名

「受付中」ボタンをクリックすると申込フォームへ移動します。