KYOTO
- TALK EVENT
- 受付中
SPCS Talks. Vol 14 | Visualizing Nature
Guest:アンドレア・ポリ(環境アーティスト)
共催:BioClub&SPCS
アンドレア・ポリは、アート、科学、テクノロジーの交差点で活動する環境アーティストです。彼女の作品は、環境問題への意識を高めることを目的とし、科学者や技術者との協働を通じて得たデータをもとに、サウンドアートや光のインスタレーション、移動型メディア、バイオアートなど多様な形で表現されてきました。また、彼女の専門分野を生かして教育プログラムも開発し、熱心に取り組んでいます。データをビジュアライズするアプローチや、最新のマテリアル開発のプロジェクトなど、彼女の事例を紹介いただきます。
*本イベントは英語で実施されます。
ABOUT イベント内容
アーティストであり研究者のアンドレア・ポリは、霧や空気、大地、ガラスといった自然素材にコンピュテーションやバイオテクノロジーを組み合わせ、空気にまつわる文化的な神話や理論を多角的に探求してきました。30年以上にわたる創作活動の中で、呼吸、建築空間、地球規模の大気をつなぐテクノロジーの役割に着目し、目に見えない微細な変化を捉える作品を世界各地で発表しています。
本イベントでは、南極・北極での気候科学者との共同制作や、COP21でも展示された大気汚染の可視化アート、風力を利用した都市型ライトアート、微生物を育てる屋外インスタレーションなど、環境と機能が融合したプロジェクトを紹介。さらに、音のスペクトログラムをもとに制作したガラス作品や、バイオ化学的手法による新素材の探求など、最新の表現活動についても語っていただきます。
「Energy Flow」(2016-2018)
2016年11月から2018年4月までレイチェル・カーソン橋に設置された一時的な照明インスタレーション。橋の垂直ケーブルに沿って配置された27,000個を超える多色LEDライトは、橋に設置された気象観測所が測定した風速と風向きのリアルタイム可視化を表示しました。エネルギー・フローを駆動するための電力は、橋のキャテナリーアーチに設置された16基の風力タービンによって生成されました。
「BioBridge」(2021)
バイオブリッジは、フロリダの水路の繊細な微小生態系と、人間がその生態系に与える影響を表現する永久的な公共アート作品で、訪問者が空間を移動する際に、生物発光細菌の効果を再現することで、この体験を提供します。橋の底面に取り付けられた一連の照明が、この体験を演出するようにプログラムされています。
「The Drops」(2024)
コンピューターアニメーションによる水滴を通じて、音・空気・水の関係を探求する作品です。水滴は、音波データに基づいて変形・相変化しながら、その動きを視覚化した作品。アニメーションから選ばれた一瞬の「スナップショット」をもとに、ゴム素材で3Dプリントされ、それを原型として吹きガラスによる直径約60cmの彫刻作品へと展開されています。
「Glass Foam」(2024)
建築用断熱材としてのフォームガラスの化学工学を研究し、アート作品としてのフォームガラスのレシピと焼成スケジュールを考案しました。現在は、フォームガラスに板ガラスやセラミックを組み合わせ、さまざまな着色剤を用いた表現にも取り組んでいます。
こんな人におすすめ:
- 空気や熱、風のような環境データのビジュアライズに関心のある方
- 生物学と工学、アートを組み合わせた研究や表現に興味のある方
- アート&サイエンスの教育プログラムに関心のある方
- マテリアル研究/開発に関心のある方
ご注意
- アーカイブ配信は、後日URLを共有します。あくまで記録動画の共有となりますので、聞きにくい場面がある場合があります。ご了承ください。
- 申込多数の場合、抽選となる可能性がございます。ご了承ください。
- 参加者の皆さんの写真やプログラムの内容は後日loftwork.com/FabCafe Kyotoのウェブサイトに掲載する場合があります
- プログラムは、予告なく変更される場合があります。
- 特定商取引法に基づく表記

SPCS|自然のアンコントローラビリティを探究するコミュニティ
マイクロバイオーム、放射線、ウィルス、細菌。コントロールできない自然の力は、産業においては厄介者やエラーと扱われることも多く、排除や操作がおこなわれてきました。しかし、そうした不安定なものを肯定的に受け入れるデザインができたら今までの当たり前が大きく変わるのではないか。SPCS(スピーシーズ)は、プロトタイピングしながら、生態系のメカニズムを探究し、自然をコントロールしないデザインや、人間以外の種との創造的な共創関係を探究するコミュニティ。技術や知識を開き、価値観や手法をアップデートすべく、自然科学、デザイン、アート、エンジニアリング、文化を融合させた活動に取り組んでいます。
SPEAKER 登壇者
環境アーティスト
アンドレア・ポリ
アンドレア・ポリ(<andreapolli.com>)は、アート、科学、テクノロジーの交差点で活動するアーティスト兼研究者であり、メディア・パフォーマンスやインスタレーション、パブリック・アート、キュレーション、執筆など幅広い実践を行っています。現在、ニューメキシコ大学にてファインアート学部と工学部にまたがるアート・スタジオの教授を務めており、Mesa Del Solデジタルメディア寄付講座の担当でもあります。英国プリマス大学にて実践主導型研究による博士号、シカゴ美術館附属美術大学にてMFA(タイムアーツ専攻)を取得しています。
ポリのアート/サイエンスおよびテクノロジーに関する作品は、アメリカン・アートのホイットニー美術館をはじめとする国際的な展覧会やパフォーマンスで広く紹介されており、NYFAやユネスコなどから多数の助成金、レジデンシー、賞を受けています。また、NASAゴダード研究所気候研究グループや全米大気研究センターとも連携し、全米芸術基金(NEA)、全米科学財団(NSF)、フルブライトなどからの助成を受けています。なかでも、NEAが支援する「ISEA2012:Machine Wilderness」を含む、150万ドル以上の大型プロジェクト2件の助成を獲得しています。
彼女の作品は『ロサンゼルス・タイムズ』、『Art in America』、『Art News』、『NY Arts』などで取り上げられており、近著に『Far Field: Digital Culture, Climate Change and the Poles』および『Hack the Grid』があります。
PROGRAM プログラム
18:45 | 会場 |
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19:00 | イントロダクション |
19:10 | プレゼンテーション(アンドレア・ポリ)
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19:40 | 質問応答・ディスカッション |
20:15 | 終了 |
OUTLINE 概要
日時 | 2025.7.22 (火) 19:00 – 20:15 開場18:45 UTC+09:00 |
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会場 | FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO) ■電車でのアクセス ■バスでのアクセス ※駐車場はありません。近隣の施設をご利用ください。 |
参加費 | 無料 別途、カフェにて1ドリンクをご注文ください。 |
定員 | 60名 |
*本イベントは英語で実施されます。