KYOTO

WORKSHOP
イベント終了

「質感のデザイン」ワークショップ #2  – 水性樹脂素材「ジェスモナイト」で、ものの表面テクスチャを複製する

開催日

2017/08/27 (日)

時 間

14:00–16:30 (開場 13:30)

場 所

FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)MAP

定 員

15名

参加費

3000円

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ABOUT

テクスチャのデザインを探る実験的な試み

「質感のデザイン」ワークショップは、目に見え手に取ることができる形あるものの制作において、言語化やコントロールが難しい「素材の質感」の表現方法や新たなアプローチを考えるワークショップシリーズです。(*第1回の内容はこちらから

今回は、木肌やアスファルトなど様々な素材の表面テクスチャを型取りし、その型を用いたキャスティングにより、「表面テクスチャの複製」を試みます。短時間で型を使用した立体物成型を可能にする素材として、第1回に引き続き、水性樹脂「ジェスモナイト」をフィーチャーしました。

当日は、注型用の型作成の基本知識や、離形処理、樹脂キャスティングの手順体験といった工程を学びながら、テクスチャの違いによるものの見え方の違いや表現方法を探ります。


▲ジェスモナイトの造形サンプル(*今回のワークショップでの制作物ではありませんが、このような表現も可能です)

工程

1. アルジネートや粘土を使い、元になる素材の表面の型取りを行います。

2. 作成したテクスチャ型を、直径10c程度のコースター型にし、ジェスモナイトを注型します。

4. ジェスモナイト硬化後、脱型します。

お一人あたり、コースター2枚の完成物を作成予定です。

[ポイント]
●質感をデザインできる
●特殊な設備や知識がなくても、すぐ作れる / 簡単に作れる
●既存の樹脂加工では使用が難しい素材も型として使用できる

こんな人におすすめ

・建築物やプロダクトなどに用いる内装・外装材の新たな選択肢を探している、建築家やデザイナー
・立体表現や彫刻表現に携わるアーティストや職人
・人体や環境に安全な樹脂素材やその加工方法に関心のある方
・型を使用した立体物成型において、従来と異なる質感・テクスチャの表現を必要としている方
・3DプリンタやCNC等のデジタルファブリケーションの制作物を型として活用したい方
・その他、未知の素材に触れ可能性を知る体験をしたいあらゆるクリエイター

*樹脂加工やモールド加工の専門的な知識・技術がなくても気軽にご参加いただけます。

ジェスモナイト(JESMONITE®)とは

JESMONITE®は反応性ミネラルベースと純粋な水性アクリル樹脂からなる複合造形マテリアルです。
ジェスモナイトは樹脂でありながら、従来の一般的な油性樹脂とは質感が異なり、プラスチック特有のテカリ感がほとんどなく、石のような落ち着いた風合いをもつ素材です。アート、彫刻、家具、内装、ディスプレイ、アクセサリー、建築など、幅広い用途の立体物制作に使用可能です。

含有成分はもちろん、洗いなど作業の全工程で有機溶剤フリーです。
・FRP、注型、中空成形、吹付、パテ盛りと削りなど、幅広い造形方法で作業可能です。
・室温で硬化し、硬化時の発熱がほとんどありません。
・硬化時の収縮膨張はほとんどありません。
・成型物は高い硬度を持ち、対候性と耐火性があります。
・硬化物はしっとりと落ち着いた風合いがあり塗装を前提としない使い方が可能です。
・専用ピグメントでの着色、金属フィラーによる金属調、石や砂などのフィラーによる石調など、様々な表面仕上げが可能です。
・水性塗料での塗装も可能です。
これらのメリットによりジェスモナイトは従来素材では不可能だった表現を可能にします。

ジェスモナイトはガラス繊維等で強化するFRP用樹脂の人体に安全な代替として、またキャストコンクリートの軽量な代替として、1984年にイギリスで開発されました。全製作工程を通して有機溶剤を一切使用しない完全水性を実現し、さらに成型物は高い強度と軽量性そして難燃性を兼ね備えています。開発された当時の製品は今もそのまま引き継がれ、その性能や表面テクスチャの自由度を高めるため、よりよい製品を作るための研究開発が今でも続けられています。

(▲ ジェスモナイト(JESMONITE®) Websiteより)

当日の流れ

13:30 開場・受付
14:00 ワークショップ開始
– 14:30 座学 : 本日の工程とジェスモナイトについて解説(30分)
– 15:10 型制作(40分)
– 15:20 休憩(10分)
– 16:20 注型(60分)
16:20 終了

持ち物・服装

・当日は汚れてもよい服装でお越しください。
・テクスチャを複製(型取り)してみたい素材をお持ち込みいただくこともできます。 (詳細は以下をご参照ください。)

型の素材に関して

直径10㎝程度の円形のコースターを作成します。

・素材は12cm×12cm 以上の大きさでご用意ください。
・使用する素材は、汚れてもよいものをお持ちください。 (離形処理、型取り材/注型材などで回復不能に汚れます。)
・作成したコースターはお持ち帰りいただけます。
・素材をそのまま型にする場合、成形品は凹凸が逆転します。

[OK例]
・ゴム(タイヤ、靴底など)
・シリコン(シリコンマットなど)
・木材
・石/岩/コンクリート
・石膏
・金属(鉄板/銅板/真鍮版、アルミホイルなど)
・ガラス
・紙 (※材質によっては不可となります)
・革
・クロス、壁紙
・粘土
・草/葉 (※材質によっては不可となります)
・PET、PP(ビニール、梱包材、ペットボトルなど)
・乾燥した食品(クッキー等)

[NG例]
・液体
・あまりに表面凹凸が大きい、傾斜が大きい(最大1㎝程度の深さ)
・ニット、金網のように穴が開いた形状(※粘土で荒く型取りするなら可。また、スポンジや軽石程度の細かい穴であれば、トライ可。)
・砂や土、その他粉体のようにバラバラになる素材(事前に接着剤で固定すれば可)
・著しく起毛している
・油や水で湿っている

お持ちいただいたテクスチャ用型は、当日技術アドバイザーが確認し、使用可能かをご相談いただけます。
使用できない場合にはこちらで用意したサンプル型を使っていただきます。

[あらかじめご了承下さい]
※型の形状や状態によっては、うまく離型しない場合があります。持ち込まれた型の破損等について保証はできませんのであらかじめご了承下さい。試してみたい型をお持ちいただいたら当日技術アドバイザーが確認して、使用可能かどうか、また使用時の注意点などご相談いただけます。使用できない場合にはこちらで用意したサンプル型を使っていただけます。

ナビゲーター

松本 広子(シィアンドビィ / メディアマックスジャパン株式会社)

ジェスモナイトの日本でのWEBプロモーション担当。プロアマ問わず、モノづくりをされる皆様にこの素材を知って頂くために、ジェスモナイトを使った作品作りをされる作家さんへの取材や、使用方法紹介など行っています。ワークショップ当日は、立体造形の技術担当者もおりますので、テクニカルなご相談やご質問などしていただけます。

企画:MTRL KYOTO

OUTLINE

開催日 2017/08/27(日) 14:00–16:30 (開場 13:30)
場 所 FabCafe Kyoto (MTRL KYOTO)
京都府京都市下京区本塩竈町554

▼電車でのアクセス
JR京都駅から徒歩20分
京都市営地下鉄烏丸線五条駅から徒歩10分
阪急電鉄京都線河原町駅から徒歩15分
京阪電鉄清水五条駅から徒歩5分

▼バスでのアクセス
京都駅から4・17・205号系統 五条河原町下車徒歩3分
※駐車場はありません。近隣の施設をご利用ください。
参加費 3000円
定 員 15名