• EVENT REPORT

【開催レポート】“OTO” Kyoto Audible Reserch Open Meeting #1

本記事は、2017年11月21日にMTRL KYOTOで開催されたイベント『“OTO” Kyoto Audible Reserch Open Meeting #1』のレポートです。(text : 木下 浩佑 [MTRL KYOTO])

“OTO” Kyoto Audible Reserch は、「音 × テクノロジー × コミュニケーション」をテーマにした、有志のコミュニティ。MTRL KYOTOを拠点に、参加するメンバーが実験とディスカッションを行い、アイデアの創出やトライアンドエラーを実践することを目的にした、交流と活動のプラットフォームです。第1回となる今回は、キックオフ後初めての公開活動として、立ち上げメンバーが、プレゼンテーションと実験的なワークショップを開催。当日まで日にちも短く、主にSNSだけでの告知でしたが、30名強の方がお越しくださいました。

20171121-t2

What’s “OTO” ?

oto_thumb

“OTO” Kyoto Audible Reserch は、「音 × テクノロジー × コミュニケーション」をテーマにした、有志のコミュニティ。MTRL KYOTOを拠点に、参加するメンバーが実験とディスカッションを行い、アイデアの創出やトライアンドエラーを実践することを目的にした、交流と活動のプラットフォームです。

Our Policy
1. オープンラボ :新しい価値を未来に向けて創るためのオープンな実験場であること
2. ダイバーシティ :様々な領域で活動する人たちが、業界や職種の垣根を超えて交流・触発しあえる場であること
3. エモーション :「エモい!」感覚を大事に、マーケットやロジックを意識しすぎず、インディペンデントな活動を行うこと

Keyword
・音 : 声、環境音、ノイズ、機械の動作音…  素材としてのあらゆる「音」
・テクノロジー : デジタル/アナログ、プラグド/アンプラグドを問わず、あらゆる「技術」
・コミュニケーション : 人と他者あるいは世界を双方向につなぐ「通信」

Kick-off Member
下記メンバーによって、”OTO”はスタートしました。

・井口 尊仁(DOKI DOKI, INC.)
・小野 友資(Motion Designer / YUYBOOKS代表 / 京都精華大学非常勤講師)
・落 晃子(RAKASU PROJECT. / 京都精華大学特任准教授 / 日本音楽即興学会理事長)
・木下浩佑(MTRL KYOTO)

コミュニティの活動に興味をもって、素材としての「音」にテクノロジーとアイデアを掛け合わせて「Audible」なコミュニケーションの姿を描き出すことに関心のある人であれば、どなたでも参加できます。必ずしも「音楽」に専門的に携わる人でなくとも構いません。ご興味のある方はぜひ、定期的に開催するオープンミーティングにお越しください。

具体的な活動内容
(1) 定例ラボ
 毎月1回、活動日を決めてMTRL KYOTOに集まります。テーマワードを事前に設定しておき、それに応える形でプレゼンテーションとディスカッション、あるいは実験やプロトタイピングを行います。既に各自が取り組んでいるプロジェクトから派生するネタでもOK。

(2) 活動のアーカイブと発信
 コミュニティのコミュニケーションプラットフォームには、「声(音)」を通じてコミュニケーションを行うアプリ「ball」を用います。OTOの公開グループを作成して、定例ラボの様子を記録・発信するのみならず、現場(MTRL KYOTO)にいない人も参加できる仕掛けや、「音を中心にしたコミュニケーション」の実践も試みます。
http://ball.team/jp/

この日のプログラム

当日は、簡単な主旨説明ののち、
「音に関する活動のプレゼンテーション」「実験的なワークショップ」の二部構成で進行しました。

プレゼンテーション

落さんによるプレゼンテーションのテーマは、「フィジカルコンピューティングによるサウンドパフォーマンス」。加速度センサや光センサなどを用いて様々なものを楽器に改造して実際に演奏する、「湯呑ミン」「テルブックミン」などの「ミン楽器」たちの紹介と実演が行われました。

20171121-p1

プレゼンター

RAKASU PROJECT.(落 晃子)
oto_RAKASU PROJECT.
関西地方の複数の大学で教鞭をとる傍ら、電子音響音楽から商業音楽制作まで、幅広い活動を行う。
1986年、坂本龍一・矢野顕子プロデュースアルバム「DEMO TAPE-1」に参加。
2005年、土佐正道、九十九清美とともにバンド「前明和電機社長土佐正道とThe広島グッドデザイン」(現『明和電機会長土佐正道とThe広島グッドデザイン』)を結成。
2006年、サウンドアーティスト有馬純寿とラップトップデュオユニット「RPSA」を結成、全国各地でライブ活動を行う。
そのほか、実験音楽、即興音楽アーティストとの共演、ダンスや書道家、伝統音楽とのコラボなど、ジャンルを超えた幅広い活動を展開している。
近年では、各種センサーを使用したフィジカルコンピューティングパフォーマンスや、サウンドインスタレーション制作なども手がけており、国内外でのメディアアート関連フェスティバルでの出演・講演も多い。
現在、京都精華大学ポピュラーカルチャー学部特任准教授、日本音楽即興学会(JASMIM)理事長。
https://www.facebook.com/rakasu.project/

一見して「演奏している」姿には見えないながらも、確かに動きにあわせて音を奏でているミン楽器のパフォーマンス。センサのテクノロジーを用いることで、人の動き(=身体性)がそのまま「音」に変換されるミン楽器は、「演奏技術を磨く」とはまた別の文脈での、身体性と音を結びつける表現として刺激的でした。

20171121-p2 20171121-p4

20171121-p3


ワークショップ

「声」のオンラインコミュニケーションプラットフォーム “ball” を、同じ空間で同時に使用し、「声(音)」を通じた新しいコミュニケーションの姿を考える実験を試みました。

20171121-w1

ワークショップナビゲーター

小野 友資(Motion Designer / YUYBOOKS代表 / 京都精華大学非常勤講師)
oto_ono
1980年、神戸生まれ。2007年より1-10designに参加、モーションデザイナーとしてウェブサイトからデジタルサイネージまで様々なフィールドに渡る制作に関わる。在籍中の2013年個人活動としてYUYBOOKSオープン。本をコミュニケーションツールとし、企画やデジタル作品を展開。2016年よりデジタルの活動をフリーランスへ。デジタル領域のクリエイティブディレクションから海外のスタートアップまで多岐にわたり取り組んでいる。デジタルばりばりつかってアナログなもの集めています。ballではプロジェクトマネージャーを担当。
http://www.yusukeono.com/

“ball”では、アプリ上でグループをつくり、そこに自由に参加することができます。今回はイベントのグループをつくり、参加者がそれぞれそこに加わり自由な投稿をしてコミュニケーションをはかる… ことを目指しましたが、予想以上に人数が多いなか、初めて “ball” に触れる人がほとんどという状況で、皆手探りでの投稿。「残した声がタイムライン上で流れてくる」という体験そのものに触れて、「そこで自分が何を伝えるか」「他の人が発した声にどう反応するのか」を考える時間となりました。

20171121-w3 20171121-w2

小野さんと落さんは、オープンミーティング後、12月3日には、『日本音楽即興学会2017年度総会・第9回大会』において、”ball”を使用した即興演奏ワークショップを実施しました。「初めての人たちが複数人参加する」形式でのワークショップには、今回のオープンミーティングでの反応もさっそくフィードバックされたことと思われます。

プレゼンテーションとワークショップの終了後にはネットワーキングの時間を設け、参加された方達同士で挨拶したり、自身のプロジェクトに関する作品を見せ合ったり。実はプレゼンテーションそのものよりも、出会いや交流が新たなコラボレーションの起点になることこそを、この活動では大事なこと捉えています。

20171121-n2 20171121-n1

20171121-n3 20171121-n4

今後の活動

“OTO” Kyoto Audible Reserchは、今後も継続的に活動を行なってゆきます。年明けには第2回イベントを開催予定。2017年内には最新情報をお届けできる(はず…!)なので、「興味があったけど来れなかった」という方もぜひお楽しみに。次回は、「スマートスピーカー」をテーマにゲストを迎えたプレゼンテーションも予定しています。新着情報は、後述のfacebookグループ、およびMTRL KYOTOのWEBサイトにて発表いたします。

また、イベント以外でもフォーラム的に機能するオンラインの場として、facebookグループを立ち上げています。
“OTO” Kyoto Audible Reserch facebook グループ

コミュニティの活動に興味をもって、素材としての「音」にテクノロジーとアイデアを掛け合わせて「Audible」なコミュニケーションの姿を描き出すことに関心のある人であれば、どなたでも参加できます。必ずしも「音楽」に専門的に携わる人でなくとも構いません。「発信したいことがある!」「こんな実験をしてみたい!」という方も大歓迎ですので、ぜひお気軽にご参加ください。