Event report
2015.12.19
FabCafe Kyoto編集部
12月11日、MTRL KYOTOでは、オープンして初となるイベント『Leadership for MAKERS ものづくりと社会をつなぐ「リーダーシップ」のあり方』が開催されました。
(◎ 開催概要:https://mtrl.com/kyoto/events/151211-leadership-for-makers/ )
ゲストスピーカーは、ドイツ・ベルリンを拠点に、クリエイティブにまつわる様々なプロジェクトを進める、コミュニケーションプロセスデザイナーの井口奈保氏。
今回のイベントでは、ものづくりと社会をつなぐ「リーダーシップ」のあり方に焦点を置き、参加された方とのインタラクティブなトークセッションを展開しました。
進行を務めたのは、ロフトワークのクリエイティブディレクター / ファシリテーションエヴァンジェリスト、入谷 聡。客席にもお話を振って、参加者の方を巻きこんでいきます。
会場では、この日届いたばかりのアンティークの製図台も大活躍。
MTRL KYOTOでは、吹き抜けの階段からもイベントに参加できます。
ステージを囲んで、皆が近い距離でセッションに参加。熱気を感じながらも、柔らかく穏やかな空気感が印象的な一夜でした。(MTRL KYOTO 木下)
モデレーターより
トークセッションは2時間に渡って、井口氏と参加者のQ&Aを中心に行われました。製図台には皆さんの「気になること、聞きたいこと」を書き出してもらい、さまざまな立場から興味のあることをどんどんぶつけます。
「リーダーシップ」に絡めて、盛り上がったテーマは特に2つ。
ひとつは、コミュニケーション。「異邦人」としてベルリンに徐々に溶け込んでいった井口氏は、「最初にコネクトした人」から芋づる式(?)に関係を広げていったことや、そのために「足を使って稼ぐ」という非常に泥臭いアプローチ、そして少人数のコアチームひとりひとりが独立したプロフェッショナルとして、互いにサポーティブに動く(その関係を円滑にするために、ムリなものはムリとちゃんと表明する、さらけ出す)ことの重要性などを話してくれました。会場には組織経営者やコミュニティ・プロジェクトの推進者の立場で、多様なリーダーシップの姿を模索する方が多く、終了後も長い時間ネットワーキングが進みました。
もうひとつは「社会彫刻家」を名乗るフリーランサーとしての井口氏の生き方、働き方。肩書きを自ら生み出したり、他の人に「名付けてもらう」経験などを背景に、規定されていないスタイルを形作っていく井口氏の思考はとても刺激的です。自由な仕事ほど「価格/値決め」の問題がつきまといますが、その点や「自らの価値」自体も特にかっちり決めるのではなく、柔軟に真摯に相対していくようなスタイルが印象的でした。
MTRL KYOTOの1Fフロアは、20人程度の規模でスクリーンを半円形に囲み、インタラクティブに進めていくトークセッションに非常に向いています。今回はベルリンからのゲストを迎えましたが、今後もさまざまなクリエイター、イノベーター、旅人と時間を共にする機会をもっていきたいと思います。(ロフトワーク 入谷)
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